喪女〜母1人、子2人〜

父の喪に服する間のあれこれ。

葬儀屋を決める前に考えること

母方の親戚が、朝の早い時間に三人ほど飛んできてくれた。一人は

「朝ごはんたべたんか?」

と私達家族の朝食を持って。最初に電話した母の甥。従兄弟達の中でも年上のお兄ちゃんで、私とは15才以上離れている。

言われてみれば確かに、最後に食事した時から9時間ほどたっていた。

でも、食べる前に決めないといけないことがある。

葬儀屋をどこにするか。

 

「あてがあったら」

と言われて、

「あてなんかない」

と思ったが、50も過ぎた先輩の親戚達には、あてがあるようだった。

 

①大手冠婚葬祭会社の会員になっていたら、式場やその他の手配をしてくれるもの。

②地域の自治体で会費を払って運営しているもの。

③飛び込みで電話して手配するもの。

 

親戚達の提案はこの3つだった。②は事前に地元の会員になってなきゃいけないので、✖️。①は、

「俺が会員やから、俺の名前でとったるで。」

と申し出てくれたため、使える。

私達が使える手は①か③になった。

 

ただ、私にはどちらか選択出来るだけの判断材料がない。

 

母の希望で、今住んでいる市ではなく、以前住んでいた隣の市でお葬式をしたいという方向になった。

その場合、余計に手続きとお金がかかる。どちらの市にも顔が効く葬儀屋でなくてはならないし、そういった手続きを理解して進めてくれるところでないと困る。

 

もう一つの条件として、葬儀場と焼き場がすぐ隣の式場をおさえたかった。

母は連日の看病疲れと父の死のショックで、とても長距離を移動することが出来ない。私はそう判断した。

 

そうなると自然と結論がでる。

①の大手冠婚葬祭会社では、焼き場と式場が一体型の所などあるはずもないのだ。結婚式の披露宴の隣に焼き場があっては🤭ひんしゅくものだ。

 

③であがっていた葬儀屋に従兄弟のお兄ちゃんが素早く連絡を取ってくれた。こちらの要望も伝えて、それが出来るという返事ももらった。

 

後は葬儀屋が来るまで、一息つける。

あまり食欲もなかったが、食べなくては戦えない。

これからすることはたくさんあるんだ。

 

そんなとき父の弟から折り返し連絡があった。

「昼頃、おばあちゃんを連れて行きます」

とのことだった。

ちなみに、母方の親戚は車でも30分以上、遠くて2時間かかるような場所に住んでいる。

父の弟と父の母は、歩いて5分もかからない距離に住んでいる。

 

食べなくては、戦えない。

親戚のお兄ちゃんが買ってきてくれたおにぎりにかぶりついた。